逃げ出したっていいじゃない
に公開して、2019/02/23に加筆修正したColumnの記事
こんにちは。
万年けだるいシイノキ(@info_misatopic)です。
シイノキは現在39歳。
これまで大きな病気や怪我をすることもなく、すくすくと立派な(?)オッサンになってきたんですが、このたび、なんと入院&手術が決まってしまいました。
病気自体はたいしたものじゃなく、鼻中隔弯曲症と副鼻腔炎です。これ、かなり沢山の人が悩まされている病気だと言うことで、そんな方々の参考にでなれば幸いだなと、ことの顛末を記録していきたいと思うよ。
というわけで、鼻中隔弯曲症&副鼻腔炎という診断があり、治療のためには3泊4日の入院と手術が必要となった。
自戒を込めた備忘録&参考(になるのかな?)までに、手術決定までの流れを記録しておこうと思うの。
サラリーマンであれば毎年恒例の健康診断。
確か2017年の年始くらいの時期に、行われた健康診断の眼底検査の結果、眼底の血管に異常がある(出血してるかも?)という診察が出て、精密検査を勧められた。
普段であれば別に痛くもねぇし行かねぇYOとなるところだけど、二人の子持ちだし、とりあえず検査を受けておくかと名病院と噂の近所の眼科で精密検査を受けたのでした。
散瞳といって、瞳孔を無理やりこじあける謎の魔法の目薬をさして、眼底の隅々まで検査をしてもらった。
この体験は非常にびっくりで、無理矢理にこじあけられた瞳孔の影響で、目のピント調整機能が完全に停止。通常時で1.5〜2.0を誇る僕の視野が全てボヤけた。
視力が弱い人ってこんな視界の中で生活してんのか!と驚いた。
ていうか、なにこの目薬こわい!
検査の結果、眼底出血は認められず。
代わりに判明したのが、血管形状の異常。通常の人であれば、血管は上の絵のような感じで木の根のように放射状に広がっているんだそうだ。
だがしかし、僕の血管はというと
こうだ。グネグネと曲がりくねりながら広がっていた。図は適当。こんな感じ。
「あまり見ない珍しい形状だねコレ。」
と先生が言っていた。
「…そうなんですね。(こりゃ写輪眼、もしくは邪眼だわ)」
と厨ニっぽい感想を思い浮かべつつニヤニヤしていた。
ちなみに、なんでこんなグネついてんのアホなの?ってくらいグネグネしてた。
直接、健康に影響があるというわけではないそうだ。
とは言え、
「まずいのは、脳内の血管に同じ傾向があるとなると脳梗塞などのリスクが高まる可能性がある。MRI検査と脳神経外科の受診をお薦めします。」
という宣告をされて、紹介状を頂いた。
病院たらい回し!
まさか、健康診断の結果から脳のMRIまで撮ることになるとは。
MRIというのは、頭を輪切り状にしたものを放射線ではなく磁気の共鳴で撮影するものらしい。患者側は寝っ転がってれば終わるものだけど、事前に閉所恐怖症の有無とかを聞かれたよ。
ちなみに、幼少時代狭いところに入っていきすぎて出られなくなって大騒ぎになったくらい狭いところは大好き。
MRI撮影は滞りなく終えて、先生からお話を聞いた。
「血管の形状は大丈夫。問題ありません。ただ、先天性の奇形だね。」
「は?奇形?」
と、割とインパクトのある診察結果を伝えられた。
「キアリ奇形と言って、小脳周りの頭蓋骨の形状に異常があります。まぁ、自覚症状もなくこのくらいであれば、いまのところは経過観察かな。」
オギャーと生まれて40年近く経ってから先天性の奇形を指摘されるという衝撃。
思わず笑ってしまった。
おとなになっても乳歯が残っていたり、生まれつき内蔵が小さかったり少なかったり多かったり。
身の回りにも少なからず変わったところがある人が多いし、生命に関わるものじゃないっていうし、基本放置で良さそう。
と思っていると……
「あと、ここわかる?鼻腔内に影があるでしょ。副鼻腔炎だと思うので、耳鼻科行った方がいいよ。」
という指摘。後日、耳鼻科へ行くことにする。
眼底ニ異常アリ
この診断結果があってからというもの、ちょちょい心配してくれていた家族(両親も込み)に、頭蓋骨に奇形が見つかったことを伝えると……
「ファーwwww」
と全員が全員、見事に笑った。なんという不謹慎。
「ところで、それどういうことなのよ?ww」
と聞かれたので、改めてGoogle検索をしてみた。
「チ、チワワとか小型犬に多い病気らしい(圧倒的説明不足)」
と伝えると
「チ!ワ!ワ!wwwww」
と家族全員大喜び。
いや、重い症状の方もいるかもしれないし、発症したらチワワみたいな小型犬にとっては大問題なわけだけど、自覚症状もなく経過観察である自分からしたら
「大丈夫なの?セカンドオピニオンとか受診した方がいいんじゃない?ねぇ?ねぇ!」
と執拗に心配されるよりは、不謹慎に笑われた方が気が楽なのです。
あまりメジャーな病気じゃないらしいけど、稀に症状が進行した場合は
・温痛覚障害
・不快な痺れ
・筋肉の痩せ
・手足の脱力
などの症状が見られるとのことで、同じ診断がくだってる方は、これらには気をつけて生活していきましょう。
お仲間がいたら繋がっておきたい。
で、本題。
ここまで来て初めて宣告された副鼻腔炎。
副鼻腔炎(顔の左側)と診断されて初めてそのせいだったのか!と認識できた症状が
・寝る時は右側を下にして横を向かないと落ち着かない
・横向いて寝ると、鼻の奥の方でンパって音が鳴る(なんか開いた)
・言われてみれば左顔面に圧迫感
・左目の奥がズンズンと痛む
・左目下周辺の圧迫感と涙目
・日によっては右の鼻を塞ぐと鼻呼吸が不可能
・眠りが浅い(みんなこんなもんだと思ってきた)
というのがあった。
花粉症もあるし、症状がひどい時は風邪気味だったりしていたので、そのうち良くなるだろうと思っていた。
慢性的になっても、治りきる前に違う風邪ひいちゃったなー程度の認識。
ちなみに、よく挙げられる
・ニオイや味がわからない
・鼻から嫌なニオイがする
・黄緑色の鼻汁が出る
などの症状はそれほど強く感じたことはない。ないからといって副鼻腔炎ではないということでもないってことだろう。
ネットに転がっている情報を基準に素人判断をくだしちゃいかんのだな。。。
とりあえず総合病院の耳鼻科で診てもらったところ、一般的な薬(ムコダイン?とかそういうの)を処方してもらえた。
気になったのは、ほとんど問診のみだったところだけど、処方してもらった薬を飲むと
・詰まっていた粘度の高い鼻水がゆるくなる
・流れている気がする
と、体感出来る変化があったので、そのまま通院を少し続けてみた。
完全に塞がっていた左鼻の穴と、おさまらない頭痛に嫌気がさし、右鼻を塞いて思いっきり息を吸ってみたところ
スッパーン!!!
という感覚とともに、喉の奥に向かって異物が飛んできた。
同時に、鼻と喉の奥からビシャビシャの液体と血液がドバーっと出てきたのだ。
しばらく、オエー!ゲホー!!ブッファーー!!と苦しんだ。
ようやく落ち着いて呼吸をすると、いつも詰まりきっていた左鼻がスパー!スパー!と通っている。
開通した!通った!!治ったー!!!
と気分爽快。薬を飲み続けてきた結果がコレで、その日を境に完治したつもりでいた。
ところが、しばらくすると再び同じ違和感。
違う病院で漢方を処方してもらったり、市販薬(チクナイン)等でしのぐ日が続いた。
時折、あの開通感が訪れた。スッキリしたり、再発したりの繰り返し。
こういう、市販の鼻洗浄器なるものを購入して、ちょいちょい使ってみたりしたけれど、血液の混じったドロっとしたものが流れてはくるものの、根本的な詰まりは改善されなかった。
ある日、次女が中耳炎にかかった。
病院を怖がる次女に
「わかった。じゃぁパパも一緒に診てもらうから、一緒に頑張ろう。」
というアプローチで説得をして、一緒に副鼻腔炎の現在の状態を診てもらうことにした。
今回向かったのはこれまでとは全然別の病院。
問診の時点で
「え?その症状を一年以上放置してたんですか?え?」
みたいな空気になってたので、こらまずいのかなと思ったりしながら、病室に入ると
「はい。娘ちゃんはOK。それよりもお父さんですよ。ちょっと診ていきますから。」
と、放置しすぎだろお前!みたいな若干呆れ気味な雰囲気。
こちらの病院で、初めて鼻の穴にカメラをつっこまれて具体的な診察をしてもらえた。
「ポリープになっちゃってるね。ほらこれ。」
と映像で確認。
「大きさ如何では手術の必要もあるかもしれないから、CT撮ろう。あと、鼻中隔弯曲症だね。」
ポリープ!鼻中隔弯曲症!
ポリープと聞いて、
「最悪、ガンの可能性もあるのかな。考えててもどうしようもないからしょうがないんだけど。そうなったら何をどうするべきかなー。」
といろいろ考えたりもしたけど、CT撮影を診てもらったら『これくらいなら手術いらんかったわ!』っていう展開になる可能性もあるし、とりあえずは検査結果を待った。
そんな希望的妄想はあっさり覆され、
「うーん、ポリープ大きいね。やっぱり手術だね。たぶん悪性腫瘍にはなってない。取って、スッキリしてきてください。」
と手術宣告。
後日、紹介された大きな病院で再受診をすると
・数日間の入院と手術が必要
・方法は内視鏡
・要禁煙
・ポリープ切除するには鼻腔湾曲症の手術も同時にやらないと無理(内視鏡入らない)
という確定をいただきました。
先生の話によると
「ポリープが破裂→再びたまる→ポリープが破裂を繰り返すとポリープ自体が硬く成長していく。それを繰り返していくうちに良性腫瘍になったり、そこから悪性腫瘍になったりする。今の段階はポリープから良性腫瘍へ移っていくタイミング。
鼻腔湾曲症も結構なものなので、このままではポリープを取るための内視鏡が入りません。鼻腔湾曲症の手術治療も同時に行いましょう。」
ということだった。
思い当たる節が…ある…!
手術費用は25万円前後って言ってた。
高額医療費制度を利用すればだいぶ抑えられそうだけど、予期せぬ出費といえば出費。
鼻腔湾曲症は数十年のものだし、想定される術後の改善点としては
・よく眠れるようになる
・倦怠感がなくなる
・頭痛が改善される
・顔面の圧迫感が消えて涙目も改善
・喋りやすくなる
みたいなのが考えられるらしい。
これが原因でイライラしてたこともあったし、もしかして、俺ってばすごい良い奴に生まれ変わるんじゃないか…!
というわけで、鼻腔湾曲症は先天的なものなのでアレとして。
副鼻腔炎は悪化してポリープが成長してしまった結果、除去手術が必要になったという、自己管理能力起因のモノ。
頭痛・涙目・違和感などを自覚しつつも、そのうち良くなるだろと楽観的にかまえていたのが非常にまずかった。反省。
同世代が多い会社の同僚とは
「努力をしないと健康が維持出来ない年齢になってきた」
としみじみ話したけど、実はこれは年齢は関係ないのかもしれない。
人間には高い治癒能力があるけど、バグも多いし、ノーメンテで健康を維持できる方が奇跡に近いんじゃないかっていう。
信長が残した名言とされる
「人間五十年、下天のうちを比ぶればうんぬんかんぬん 」
から推測?された当時の平均寿命50歳前後。現代人は30年以上も長い!現代人すごい!
っていうのがあるけど、これって人間の身体の性能が劇的に向上したわけじゃなくて、発達した医療の恩恵でもあって。(当時は戦でも死ぬとかそういうのは抜き)。
なんかおかしいなって思ったら病院行ったほうがいいのだろうね。
さすがに
「だーから常日頃から、違和感あるとこ放置すんなって言ってるでしょうよ!」
とお叱りを受けました。
んがしかし、我が家の長女(7歳)は
「パパさ、頭の骨もおかしいんでしょ?鼻の形もおかしいとなると、おかしくないのどこなの?逆にwww」
と皮肉たっぷりでニヤニヤしていた。
そんなん言って、ポリープが悪性でやばいってなったらどうすんだコノ!
って言ったら、
「それはその時考えることだよ。いま考えても仕方ない。」
とクールな反応。そうですね。おっしゃる通りです。
出張等がない職業柄、手術期間のような長期間のあいだ家をあけるのが初。
最近、口論の絶えないママと長女のこととか色々気がかり。
4歳の次女は、会社から帰ると
「入院は今日からじゃなかったんだ!良かった!ギューして!」
と抱きついてくるくらいに、入院の日を哀しんでいる。
初入院、ちょっとワクワクするってのもあるなーとか思ってたけど、家族に迷惑をかけてしまうのは良くないことだ。
日頃の不摂生とか、いろいろ考え直さないとダメだなぁ。
Twitter等で何人かのフォロワーさんから
「自分も心当たりが…」
なんて声が聞こえてきたので、俺が言えたもんじゃないけど、どうか診察してきてください。
できれば複数の病院。近所の方であれば、ちゃんと診察してくれた病院もお教えします。
なんでもないなら無問題。早め早めの受診で安心材料を揃えて、健康体を維持しましょう。
購入した鼻洗浄器は術後に活躍しそうなので良かった。
決して安くないからねコレ。
というわけで、続きは入院&治療後に。
蓄膿症の症状チェックリスト|チクナイン – 蓄膿症・副鼻腔炎を治す|小林製薬
副鼻腔炎・鼻中隔湾曲症の手術に至った経緯は下記リンクにまとまっているので、もしご興味あればご参考までに一読いただけると幸いです。
副鼻腔炎シリーズ|dropout! -いらんことから逃げ出して日々を楽しむブログ – DIYとアウトドア、日々の暮らしとその道具
割と楽観的に構えてるけど、術後が痛そうなので正直ビビってる。 綺麗な看護師さんと仲良くなれるかなっていうドキドキもないって言ったらウソになる。
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