dropout!

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逃げ出したっていいじゃない

Alexey Ruban

【おうち時間がありあまる】自家製燻製器をDIYしてスモークチーズを作ってみた

に公開して、2020/04/27に加筆修正したDIYの記事

こんにちは。
シイノキ(@info_misatopic)です。

政府が日本全土で緊急事態宣言を発出し、全国民が外出自粛をせねばならない事態になりました。
この書き方だと政府のせいみたいだな。悪いのは新型コロナウイルスです。悪いっていうか、原因ですね。
天然痘、コレラ、結核。これまで何度も規模の大きな疫病には襲われてきたわけで、たまたま僕らが生きる時代にかち合ってしまったという。

幸い、これまでと違って疫病に襲われた僕らが、この時期をどう過ごしたかという記録を残しやすい時代です。
ブログなりYouTubeなりSNSなり。少しでも後世の参考になるアーカイブになればいい。
そんな見本になるような日々は過ごしていないけど。

とにかくまぁ、手応えがないです。
全日テレワークに切り替わり、はや一ヶ月が過ぎました。
朝起きて、チャットツールを開いて作業開始の報告。昼休憩を挟んで午後がスタートし、気がついたら暗くなっていて、仕事を切り上げて夕食。
すぐに子どもたちを風呂に入れて、布団で寝かしつけたら残りの作業をして一日が終わる。
週末もどこにも行けないので家&家の周りで過ごすことになり、ぼーっとしているとあっという間に一日が過ぎます。

このままでは精神的にアカン!
と思って思いついたのは、なにか形になるものを残すこと。
僕であれば趣味のDIYなんかがわかりやすいなと。とにかく、自分が息をして考えて動いてアウトプットしたものを現物として残そうと思ったのです。
とは言え、なにを作ろうかな…と考えた時に思いついたのがコレ。

某キャンプ場で見た、オーナーがDIYした燻製器。
自宅で頻繁に燻製することはないんですが、これを見た時に「すげぇ、いつか俺もこんなの作りたい」と憧れたのでした。
そうと決まったら、倉庫に眠ってる廃材を集めてこよう!とスタートしました。

おうち時間を楽しもう!自家製燻製器作りにチャレンジしてみた

今回かきあつめたのは、1820×910の合板が一枚と、6フィート(1820mm)の1×2材が3本程。
あと薄いベニヤ板ですね。5mm厚だっけかな。
設計図は脳内です。完成イメージはキャンプ場で見たアレ。

熱源はコレにしよう!と決めて購入してあったので、基本的なサイズはコレ合わせ。
細かいところは作りながら考えりゃいいやと。

前面の枠と扉は1×2で大枠作成をすることに決めて、パーツをゴリゴリ切っていきました。
こんな感じかなーと仮置したりしながら進めます。

箱型は合板で作っていきます。
切断する長さがそこそこあるので、ここは丸のこの出番。
コの字型をイメージして切り出して接合していきます。使用したのは木工用ボンドと木ネジ。

ここでなんとなくのサイズ感。
高さは大体60cmくらい。中で三段くらい、燻製エリアが作れればいいかなっていうイメージ。

1×2材で作った枠にベニアを打ち付けて扉を作ってみました。
上と下で二枚扉構成になっていますが。。。いま考えたら別に別れてる必要もなかったかな。

で、蝶番と、なにかで使いそうだなーと思って買っておいた扉のツマミを装着。
こういう細かいパーツで気になるのを見つけたら、特にその時必要なくても買っておくのをオススメします。
ちゃんと保管しておくと、どこかで使う日が来る。出来れば2個〜3個とか。
なんか良い感じになりそうな雰囲気。近いんじゃない、キャンプ場で見たアレと。

扉をヘリンボーン装飾してみることにした

これは作りながら膨らんだアイディアだったのだけど、扉をヘリンボーンにしてみようと。
ちょっとオリジナル感出していかないとつまらないですからね。
ちょうど昔買ってあったDAISOの桐材があるじゃないかと思い出し、こいつを適当な幅でカットしまくります。

雑な計算の元、これくらいあれば足りるだろ!という数を切り出し。
バリをヤスリで削っていきます。

イメージはこんな感じ。
ただ、アレだな。思ったよりも手間かかりそうな予感してきた。

こいつをワトコオイルで塗装しておきます。
二色くらいで塗り分けると良いのだけど、手持ちの塗料が一色しかなかった。

テレワークの業務後、せっせと内職。
とりあえず中心線だけ引いて、あとは適当に並べていくことに。

こんな感じでパズルのパーツを作っていきます。手間はかかるけど、ちょっと楽しい。
木材を桐材にしたのは正解かもしれない。柔らかいからサクサク切れる。

並べ終わりました。接着はボンドのみ。
ただ、木工用ボンドは水分が多いので桐材が反ってしまいます。
一枚貼ったら測って切って、また貼り付けたら測って切って……とやっていたら何枚か反ってしまいました。

一気に切り出してから接着、重しを載せたり、クランプ&板材で圧着!という方法をオススメします。
まぁ、いいんだ。今回は。

中はDAISOの金網を使用

お次は中の施工に入ります。
今回は三段を想定しているので、3対の棚受けを作成。ほんとは木材に網を載せるイメージだったのだけど、ボヤボヤ脳内設計だったので幅をミス。
長めの木ネジを途中までねじ込むことで棚を載せる部材を作成しました。

ジャン。
扉のヘリンボーンも良い感じ(実は数箇所ミスってます)だし、網も綺麗に載った。
網はDAISOで一枚100円。三角の脚は折りたたみ可能。

ここにトレーとかを入れておくと、肉系の食材を燻す時に肉汁が落ちてチップの火を消してしまうことも防げそう。
結果オーライの良機能!

水分や温度調整用の通気孔があるといいと聞いた

くにぱぐ@燻製&ラーメンキャンパー – ハピキャン(HAPPY CAMPER)

アウトドアグルメをライフワークにしているTwitterのフォロワーさん、くにぱぐさん(ハピキャンで記事も書いてる!)と話す内に、水分調整や温度調整用の空気穴があると良さそうということになり、追加工事を決定。
ネットで画像検索をしてイメージを固める。

余った桐材を細く切ります。
これが一番苦労したかもしれない。

ボアビットで穴を開けた板も用意します。

燻製箱にも同じ間隔で穴を開け、細く切った桐材をレールにスライド式の空気調整穴としました。
我ながら良い出来!!

作業開始から6日目にして完成!

日曜日に作成開始、平日に夜なべ内職をしながら土曜日に完成です。
天気が良いので外で撮影しました。

ヘリンボーンも初挑戦の割に良い出来。
左上に模様のミス、細かいとこを言うと木目に不満もありますが、まぁ良いや。

下の扉は縦張りにしました。
一枚一枚、わずかに幅が違うんですが、わざとです。手作り感出したかった。

空気調整穴は左上段、右下段の二箇所に設置。

スライドさせることで微妙な調整も可能となっています。

中の熱源は電熱器なので当然電源コードを出す必要があり……

扉右下にコード幅の溝を彫りました。ほんとは後ろの方が美しかったな。
ここまでやったら、実践で試してみたくなるもの。やってみましょう。

自家製燻製器でスモークチーズを作ってみた

【燻製レシピ】スモークチーズの作り方 市販品とは一味違う旨さを出すコツ – ハピキャン(HAPPY CAMPER)

先述のTwitterフォロワーのくにぱぐさんのレシピを参考にするも……
今回はスモークウッドが手元になかったので、参考に出来たのはクッキングシートを使うところ。

今回手に入ったのはこちらのチーズ。

チーズと同じサイズに切ったクッキングシートをチーズの下に敷きまして。

鍋にひとつかみ、スモークチップを投入。

電熱器のスイッチをオンにして、無事に煙が出始めたのを確認してから扉閉めました。

10分後くらいに開けて確認。
食材がチーズなので、溶けてしまわないように一番上の段を使用。少しづつ色づいてますね。
くにばぐ先生のレシピ通り、定期的にあけて状態をチェック、チーズ表面の水分をクッキングシートで拭いてやります。
チップの状態を見て、足したり入れ替えたり。

1時間ちょいでこんな具合に色づきました。
良い感じの色艶!
粗熱をとります。

実食レポート

ほんとは一晩くらい寝かせた方がエグみが取れるらしいのですが。。。

我慢出来ずに、この晩に家族で一切れつまんでみると……激ウマ!
思ったよりもエグみも少なく、香りも抜群。自作燻製器のおかげか、これまで作ったスモークチーズの中で最高においしい。
食べ続けたい思いを抑えて、1本は裏の実家の両親にプレゼント。
我が家は翌晩におあずけ。

この食べ方がめちゃくちゃ美味しいと、これまたくにぱぐ先生に教わり、1/3くらいをアヒージョに投入
溶け切らないスモークチーズを食べると、オリーブの香り、ニンニクの香り、最後にスモークの香りの三段コンビネーションパンチ。
これはうめぇ。肉入れるべきだった。
少し溶けるまで待ってから具材に絡めて食べるのもまた旨し。

残りのスモークチーズはそのまま食べました。
妻のみさ子&2人の娘も「これは常備してもいいやつ」と大絶賛。
シイノキの仕事が評価されたわけではないんですが、自分で作った燻製器で作った燻製が認められる喜びはアツい。

「パパはすごいのDIYする!」
と子どもたちが喜んでくれるのも嬉しい。
余った合板と木材で長女とバードハウスも作ろう。

まとめ&総額は?

というわけで。
今回作成した燻製器は、まずまずの出来と使用感。一気に三段使うことが出来るので
上段:チーズ
中段:煮玉子
下段:手羽先(熱源が近いので火も通る!)
なんていう使い方も可能なわけです。
網を外して、フックを使った自家製巨大ベーコンや魚の燻製なんかも可能。

サイズと仕様は、ほぼ業務用ですからね。
可能性は広がります。

窮屈で変化に乏しかった時間を使って作った燻製器が、新しい時間の使い方を提案してくれそうです。
豚肉買ってきて一週間漬けて、来週末はベーコン作るのも楽しそうだなぁ。
コロナが終わったら、あれも燻そう、これも燻そうっつってみんなでワイワイやりてぇなぁ。

気になるコストですが
合板:1000円くらい
1×2材×3本:750円くらい
ベニア:200円くらい
網×3枚:300円くらい
桐材:300円くらい
電気コンロ:2500円くらい
総額:5550〜6000円くらい
ですね。

ただ燻製をするなら段ボールで0円〜、折りたたみ式の燻製器で3000円〜5000円。
コストに見合うかどうかはわからないですが、木製自作だとオリジナリティと愛着が違います。
自分がいなければ世界に存在しなかったであろう作品=プライスレス
です。これがDIYの良いところ。自粛期間に作ったというのも思い出深くなることでしょう。きっと。
次はなに作ろうかな。

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シイノキしかし、楽しいのだけれど疲れ方がすごい。
40歳を超えたので、10年後20年後を見据えて、少し体力を維持する活動もしていかないといかんなと、老後の心配が始まっております。

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